「お友達が習ってるからうちも始めたい!」
「子どもの可能性を広げてあげたい」
そんな思いから、気づけばあれもこれもと増えていく子どもの習い事。けれど一方で、家計の負担が大きくなり、悩んでいるママも多いのではないでしょうか。
この記事では、子どもの習い事にかかるリアルな費用と、無理なく続けるための考え方、選び方のポイントをお伝えします。
習い事の平均費用はどのくらい?
文部科学省の「子どもの学習費調査(令和元年度)」によると、
小学生1人あたりの学校外活動費(習い事や塾など)は、
- 公立小学校:約21万円/年(約1.7万円/月)
- 私立小学校:約57万円/年(約4.7万円/月)
中学生ではさらに増え、塾や受験対策も加わることで、
- 公立中学校:約31万円/年(約2.6万円/月)
- 私立中学校:約54万円/年(約4.5万円/月)
となっています。
つまり、小学生〜中学生の間に「1人あたり月2〜5万円程度の習い事費」が発生しているのが現実です。
「月いくらまでが妥当?」その答えは家庭のバランス次第
正解は家庭によって異なりますが、一般的に「教育費の目安は手取りの10〜15%以内」と言われています。
例えば:
- 手取り月収が30万円の家庭なら、3〜4.5万円程度まで
- それ以上になると、他の支出を圧迫する可能性も
ここで重要なのは、習い事は“未来の投資”だけど、生活を犠牲にするものではないということ。無理のない金額設定が、長く続けられるコツです。
習い事を選ぶときの3つのポイント
1. 「子どもがやりたいかどうか」を最優先に
親の希望や見栄で決めると、長続きしなかったり、子どもにストレスがかかることも。
まずは体験教室や見学を通じて、子どもの「やりたい!」という気持ちを大切にしましょう。
2. 将来にどうつながるかを考える
- スポーツなら協調性や忍耐力
- 音楽なら集中力や表現力
- 英語やプログラミングはスキル投資
など、習い事は「経験」としても価値があります。月謝だけでなく、得られるものにも注目を。
3. 費用・場所・時間の負担をチェック
送迎の手間や月謝だけでなく、
- 入会金・教材費・発表会費など“隠れ費用”
- 教室までの距離と時間
- 兄弟のスケジュールとのバッティング
なども事前に確認しておきましょう。
習いすぎ・詰め込みすぎに注意!
子どもは「頑張る」けど、「疲れた」とは言いません。
あれもこれもと詰め込むことで、
- 遊ぶ時間が減る
- 学校の宿題が手につかない
- 体調を崩しやすくなる
といった悪影響が出る場合も。
「週に〇回以上は習い事を入れない」「1年ごとに見直す」など、家庭でルールを設けることも大切です。
家計の負担を減らす工夫
自治体の講座や地域教室を活用
市区町村主催のスポーツ・音楽・英語講座などは、
民間に比べて圧倒的にリーズナブル。品質も悪くないものが多くあります。
兄弟で同じ習い事にする
送迎・月謝・イベント対応など、共通化することで手間もコストも軽減できます。
期間を区切る(半年だけ・〇歳まで)
「とりあえず3か月だけやってみよう」と決めておくと、惰性で続けずに済みます。
習い事用の積立をする
「児童手当の一部を習い事費用に」など、目的別に積み立てておくと家計がブレにくくなります。
習い事は「数」より「質」
何個も掛け持ちするより、子どもが好きで夢中になれるものを1つ見つける方が、成長にもつながります。
「習っているから安心」ではなく、
- 子どもが楽しく通えているか
- 続けたいという気持ちがあるか
- 家計とのバランスが取れているか
を、定期的に家族で確認することが大切です。
まとめ
子どもの習い事に正解はありませんが、「やらせる側」「通う側」「支える側」全員が無理なく関われることが一番の理想です。
大切なのは、
- 子どもの意欲
- 家計のゆとり
- 家族全体の生活リズム
この3つのバランスを考えながら、わが家にとってちょうどよい習い事ライフを見つけていきましょう。